キノコについてのあれやこれや

3年前に八ヶ岳に行った際に多くのキノコを見ることができ写真を撮って楽しんだが、去年からは食べられるキノコについては拾うようにしている。比較的珍しい菌種も見ることができ、有名なものについても判別できるものが増えてきた。

タマゴタケは赤い色に根本の卵、そして茎(柄)のダンダラ模様が特徴で間違えようがない。唯一似ているカサのイボが取れたベニテングタケは茎が真っ白で卵がないので見分けは簡単である。茶色のを見かけてチャタマゴタケかと思ったが、茎のダンダラがない。カバイロツルタケと思われたが、テングタケとの区別は困難なので避けた。タマゴタケは時期と場所がわかっていれば採れるときには大量に採れるので、紛らわしいものをあえて確保する必要がまったくない。崩れやすく蒸れても乾いても駄目なので、大量に採れると持ち帰るのに苦労する。旨味が強すぎてベタッとしていてクラクラするので、比較的料理を選ぶと思う。カサのセンター部分だけ繊維が強く噛み切りにくいので、手でバラしたりカサを丸ごと炊き込みご飯に入れるのは避けたい。

  • ハツタケ

ベニタケやハツタケの仲間はよく見かける形状だが、最初は全く区別ができず完全に避けていた。しかし慣れると特徴があるので食べられるものを選ぶのは比較的簡単だと気づいた。ベニタケはドクベニタケとの区別がどうやってもわからない。しかもベニタケも特に美味とは書かれていないのであえて採る意味が見いだせない。黒いのも同様でニセクロハツと間違えるリスクを取ってクロハツを拾う必要がない。カワリハツとなら間違えそうだが、カワリハツが見分けにくいのでこちらも回避するのが無難。ハツタケやアカハツは変色が特徴的で見分けやすい。一見すると食べられるとは思えない色だが、間違えようがないという意味で安全すぎる。紛らわしいのは避けて変色の特徴的なものを選べば間違えない。そのうえで乳液の辛いのと苦いのを避ければ間違いない。ただ、苦いのも辛いのも、切って長時間水に晒せば食べられるレベルまで落ち着くらしい。そこまでしなくても食べられる種類だけ選んでもライバルはほぼいないので十分な量が確保できることが多い。歯ごたえが悪いということと見た目のせいで採る人が少ない。少しほろ苦さがあっても匂いも穏やかで美味しい部類だと思う。

  • イグチ

イグチの仲間はよく見かけるが、判別不能なものが多すぎる。基本的に毒はないので苦いのを避ければ食べられるのではないかと思われるが、虫にやられるものが多く、かさが開いていると傷むのも早いので、確実なものが一度に採れるとかでもなければスルーしている。ヤマドリタケの幼菌のようにしっかりしたものならいいが、かさの開いたのやぬめりのあるものは持ち帰るのが難しい。持ち帰って同定しようと考えても時間が経つと変色してしまうものが多いので、現地でばらして写真に撮るのが無難。汁物に合うのが多いかな。

  • シシタケとコウタケ

色々な図鑑やサイトの情報を見ても区別していたり混同していたりと評価の一定しないところではあるが、下記のリンクが詳しい。
http://kinokobito.com/archives/2510
http://eatafungi.blog57.fc2.com/blog-entry-91.html
下のサイトは富士山周辺の実際に即した情報だと感じる。僕も友人も先日発見して、匂いはないが苦味はなくケロウジではないことは確認した。また、僕が見つけたのには中間型のようなものもあり、生えてる場所で違うだけのようにも思える。漏斗が浅く匂いもなにもないやつと、漏斗が深く黒っぽいがやはり匂いはないやつ、漏斗は浅いが黒く傷み始めていて匂いが強いやつがいて、それらが2m位の距離で生えているものだから別種とは考えにくい。乾燥させても黒くはならないが匂いが強くなったやつとそうでもないやつがいて、これまたよくわからない。富士山周辺のきのこ屋では普通に乾燥コウタケがいいお値段で売られているのだが、友人が持ち込んだらこれは違うと言われたそうで、でも乾かしたら匂いが出てきたらしい。きのこ屋は乾燥させて匂いの強いものだけコウタケとして売ってるのではなかろうか。とりあえず見つけたら回収してケロウジではないことだけ確認して、乾燥させてみたらいいと思う。ただコウタケの本物を食べたことがないので何が正解かはわからない。もともと黒くないやつは乾燥させても話に聞くほど黒くならない。