東京聖塔 1-3巻 ★

まとめて読んだわけではなく1巻ずつ買って読んでいたが、ようやく3巻読み終わったので感想はまとめて。
1巻は舞台設定の理解と出会い編。現代に突然ダンジョンが現れて、クリアすると望みが叶うというのは設定的には少ないかな。危機感が足りない部分は病気の妹を救うためという動機づけ。世界が滅びかけてない黙示録アリスって感じかなぁ。主人公はありきたりで魅力は感じない。ステータス最低だけど特殊能力で最強系主人公。脱げば脱ぐほど強くなるってバロックナイトもそんな設定だったよね。バトルシーンの描写はそこそこ頑張ってて続きも気になるので買ってみることにした。作者は良く知らない。
2巻は2人目のヒロイン登場。1巻での導入から攻略組の対立などにも目を向けた感じ。どこのダンジョン攻略小説もやることあまり変わらないね。切り札という割には主人公の必殺技を安売りしている気がして、2巻の段階で代償大きいので先細り感ある。あまり引っ張れないので早めに決着付けられるのかもしれないけど。この時点で50層のダンジョンのおよそ半分なので早いのか遅いのか。これでようやくパーティーの体裁整ったので攻略も波に乗るのかはてさて。
3巻の帯に最終巻ってある。ショップ特典もなくなったので典型的な打ち切りパターンでは。ダンジョン半分なのに終わらせるってどんだけ無茶するんだよって思ったらいきなりヒロイン死ぬシーンからとかどういうことよ。回想シーン入れてちょっといい感じの流れに持って行こうとするあたり、打ち切りと思いながら読むと残念さだけが目立つ。そしてあれよあれよと裏技的にラスボスまでテレポートした挙句に決戦シーンは5ページであっさりとまとめるとか、良かったところは何もかも失った。世界はリセットされてめでたしめでたしとか言われてもこれは一体誰得なのか。
1巻はどこかで見たような設定だらけとはいえまだ及第点と言えたのだけど、完結してみれば読む価値はないシリーズだった。なかなかひどい。