スカルパ クリスタロGTX

2014あたりの旧モデルで現行は2016にリニューアルされてたはず。現行モデルよりもターンインが深い、岩稜向けソールのビブラムムラツを採用しているといったところが違い。剛性とかアッパーの耐久性はパッと見そんなに変わらない感じ。半額だったので買ってきて普段は履かないけど何度かは使ったので簡単にレビュー。あまり使ってる人の話を聞かない靴だしね。

  • 良い
    • 底が硬く地面の凸凹が足裏に伝わらない、断熱材はないが1枚地にしては保温性は高め。
  • 悪い
    • ハイキングシューズに比べると重い、底が硬い、クッションがない、滑る、暑くて蒸れる。

重い靴ではないけど、普段使いのモンベルラップランドに比べると倍くらいでかなり重い。軽い荷物で歩くと靴の重さだけが目立つ感じなので、重い荷物で足の裏に負担がかかるような時でないと向かない。低山歩きに使ったらいつもより疲れた。高山や岩場歩きが続くところ、特に10kg以上の荷物を背負う場合では足の裏の痛みは少し少ないかな。衝撃は伝わるので結構痛くなるけど、尖った岩を踏んでそこだけ痛くなるような感じにはならない。痛くなり方が違うというか硬い部分は痛くなるけどアーチ部分とか嫌なところは痛くなりにくい。防水性は十分、ただし蒸れる。保温性も高いが、それがメリットになるようなエリアではほぼ履いていない。ずっと雪の中を歩いたらラップランドではさすがに寒かったので、そういう場合くらいかな。靴底は普段使いのトレールグリッパーに比べてかなり滑りやすい。平らな岩、木道では滑りまくる。歩いていると靴の中で踵が浮きやすいのが気になるところ。踵のホールドの形状が悪いのかな。底が硬いのが一番の理由だと思うけど。
底が硬いので、アイゼン試したところ問題なさそうだった。真冬に高山行くつもりはないけど、残雪期の雪山くらいはこれで十分歩けそう。スノーシューハイクは全く問題なかったしね。保温性もこういう場面であればメリットになりうる。
一定以上の荷物を背負って、岩稜を歩くような場面、良し悪しが表裏一体で、低山ではデメリットの方が目立ってしまう靴なので、デメリットを上回る場所でないと使いにくい。真面目な登山靴というか昔ながらの登山靴やマウンテンブーツにカテゴライズされるものは大体このあたりになると思うので、この手の靴に慣れている人にとっては何をいまさらと言われそうだけど。ソールが滑りやすいのだけは何のメリットもないのでどうにかしてほしいところ。耐久性重視で硬いから滑りやすいのかと思ったら、蹴孔ヘリが早いというのも見てしまって、なんだかなぁって気分。だから新モデルではソールが変わったのか?