ANDAKE 1206g ULTRA LIGHT TENT


元はヒルバーグのアクトやテラノヴァのレーザーのコピーと思われる1人用非自立ダブルウォールテント。フロアもインナーもフライもひたすら軽量化したレーザーに比べると、パッキングサイズはそれほど変わらずに重さのみ増えてる感じ。インナーがフルメッシュでフロアの厚みがあるのは快適性に大きく貢献している。ペグも現実的なアルミY字ペグが付いている。ガイラインは必須の2本に補強の2本が付いているが、こちらは反射ではないので反射コードに変えたほうが良い。長辺方向に長めに引っ張る必要があり、思ったよりは設置面積が必要なのと、テント本体から離れたところまで伸びるので、ひっかけられると悲惨なことになる。一通り揃って1万円程度で購入できるのは大きい。値上がりしたらしく、海外から買うよりも日本のAmazonで購入した方が安くなっている。
フライはシルナイロンで非常に軽い。シーム処理はされていないので、強い雨が降ったら浸水すると思われる。メッシュなので上から垂れてくるのは致命的といえる。なのでシーム処理を自前ですることにした。シルナイロンはゴム系のシーラントは接着しないので、シリコーン系のシーラントを選ぶ必要がある。専用のものを選んでもいいが、結局はシリコーンシーラントなので、ホームセンターでアルコール系のものを選んで買えば問題ないという話だった。また、防水性から言えば縫い目と隙間にきっちりと塗り込むのが正しいが、一応は軽量テントであるし、ごわつかせるのは避けたい。またそのままでは塗りにくく乾きにくいとも聞いたので、薄めて筆で塗ることにした。念のためアルコールではIPAでもエタノールでも全く溶けない。ペイントうすめ液は少量の入手ができなかったため、1Lを使い切ることはできまいと家にあるものを使うことにした。ジッポオイルでよく溶けるし揮発性も良いので問題なかった。ハクキンカイロ用のベンジンでも行けるかもしれない。薄めてシャバシャバにして縫い糸にしみこませたが、さすがに効果は薄そうだったので、もう少し粘性がある状態で塗っていった、乾いても少しゴムっぽい感触が残るくらいで水は一応弾いていたので大丈夫だろう。
さて、ソロキャンプに行って使ってみた。設置は暗くなり始めていたので苦戦した。手順を確認しながらだったからだが、次回以降はフロアの位置決めをしたら立ち上げるだけになるので大幅に時間短縮ができると思われる。撤収に関してはポールを外してフライはインナーと一緒に丸めるだけで済むので極めて速い。シルナイロンのせいか、フライの下の隙間が大きくベンチレーションも効いていたからか分からないが、結露が全くなかったのは撤収の短縮に効果が大きい。まあ、濡れていたとしても乾かすのは後にしてざっと濡れを拭いたら気にせず丸めて袋に突っ込むのが正解だろう。インナーの床面は濡れていたので湿度的には結露してもおかしくないレベルではあった。
居住性はなかなかに快適。天井は少し低いが頭と足下の立ち上げがしっかりしているのでインナーに当たって不快ということはない。幅も一人では十分すぎるほどで、1.5人用といったサイズ感。全室は狭いが靴やザックを置いても鹿テーブルで湯沸かしするくらいはある。フルメッシュのテントしか使ったことがないが、個人的にはメッシュだから寒いというのは感じたことがない。テント外で活動できる十分な防寒着を用意しているから当然ではある。そのまま寝袋に潜り込むだけなので、気温は外と同程度であっても外に比べれば風もないテント内で寒いはずもない。
耐風性はありそうだが、設置時にフライに皺が寄らないようにちゃんと張らないと、フライとインナーが擦れてうるさい。バタつきの音は気にならない。
フットプリントは別売りで14ドル程度で用意されており、こちらは米Amazonから買う必要があった。半月ほどで届く。実測で181gであり、まだ使っていないがおそらくはこちらも取り付けたまま丸めるのが正解と思われる。レーザーはフロアが弱くて穴が開くと言われていたのに対して、こちらはそこまで弱くはないが、一応地面からの湿気や枝の刺さりを防ぐ意味であった方が安心感がある。