Teton Bros PowerStretch素材のメモ

Power Stretch JacketとSheridan Jacketがアウトレットで出ていたので見てきた。どちらもPower Stretch Proを使ったジャケットなのに定価からして23000円に12000円と倍も違う。Power Stretch素材もPower DryやThermal Pro同様に、厚さや裏の処理で全く異なる素材感に仕上がっている。Power DryもTシャツなどに使われているシャリっとした肌触りの薄手のものから、グリッドタイプのHigh Efficiencyでもグリッドの細かさや生地の厚さ、表面の質感など全く違う。カリマーのPD Half-zipはかなり細かなグリッドでふわっとした質感ではなく、よくある速乾シャツって感じだし、Teton BrosのAfton Jacketはふわっとした質感で生地も厚めだし、裏グリッドでもパタR1はTeton BrosのSouthPassよりも厚くしっかりとした生地で重い。閑話休題、Power Stretchもかなり異なり、Power Stretch Jacketは厚手で裏の起毛が大きなよくあるフリース風で保温性がかなり高く、Sheridan Jacketは全く起毛していない薄手で密な生地で保温性は皆無と感じるものとなっていて、どちらも一般的に使われているPower Stretchとは印象が異なると思った。
Power Stretchが良く使われているのは、ハイロフトなフリースだったりPower Shield使ったソフトシェルだったりの腋や背中、腕などに伸縮性と通気性を確保して過度の保温性を与えないためというのが多いと思う。なので、1〜2mmくらいの厚さでふんわりして伸縮性はあるけど裏は起毛ではないのがほとんどだと思う。全面にPower Stretchを使ったジャケットってどういう目的で使うんだろうね。直接風が当たると寒いけど保温性はそんなにいらないって難しいな。伸縮性はPower Dryも同じくらいあるので、Power Dryを着た方がほとんどの場合快適だと思う。Power Dryの方が概ね軽くて小さくなるし。
Power Stretch Jacketは裏がもこもこと暖かくて、通気性もそれなりにあって、伸縮性も高くてと、Moosey Jacketの位置を完全に置き換えられると思う。Moosey Jacketより暖かくて伸縮性良くて通気性も変わらない感じだもの。袖口がルーズでサムホールも使うと一層ぶかぶかな印象になるのが気になるくらい。23000円もするだけのことはあるかも。これが安く買えるならAfton JacketとMoosey Jacketはいらないかも。Aftonはもうちょい保温性は低いので層が違うかもしれないけど。Power Stretch Proで表面は毛羽立ちにくくなっているということだが、見た目や触感では違いはよく分からない。パタR1と同じくらいには強そう。Mで360gとのことだが、Moosey Jacketと同じくらいに感じたので300gは超えてるだろうし、仕様通り350g前後だとは思う。ふんわり感により嵩が結構あるので、見た目に比してずいぶん軽く感じた。袖口の緩さはなんでこんななんだろう、せっかくのストレッチ素材なのに。14-15fwモデルが出ているので見てみると、Power Stretch Hoodyの方は袖口と裾が絞ってあってアウターとしても使えるようになっているようなので、どうして同じようにしなかったんだろうか。これだとフード邪魔な気もするけど、価格差見てもHoody買った方が良い気がする。そもそもパタのR1買った方がいい気もするけどね。
Sheridan Jacketは本当に薄くてぴったりした感じで、ミズノのバイオギアやパタのキャプリーン1SWをそのまま分厚くしたようなツルツルした肌触りに伸縮性。袖口のフィット感も良くて着心地はものすごく良さそうなんだけど、これ保温性ってほとんどないんじゃないだろうか。そもそも生地を触った時にひんやりしてるんだけど。冷房で冷えてただけかな。他のフリースは触ってひんやりするなんてことはなかっただけに気になる。そりゃ着れば空気を少しはため込んで暖かいのだろうけど、風吹いたら寒そう。本当にどういうときに使うんだか全くわからない。長袖シャツ代わりなのかなぁ。だったらこんな値段の出さなくてもPDシャツとかキャプリーン1,2あたりとかいくらでも選択肢ありそうだし。安いので使っている生地の量は少なく薄手なのだろうと想像はしていたのだけど、ここまで薄手に振り切った素材の意味が分からない。これで表面が撥水処理しているとかならソフトシェルとして使うとか分かるんだけど、これシェルではないんだろうし。あと、なんでか分からないけどとても重い。密な生地なのだろうけど、それ以上に縫い目の補強とか胸ポケットのシーム処理とかジッパーとか前ジッパーのフラップがフルに入っているあたりが重い原因のような。メーカーに重さがなかったので正確な仕様が分からないが、店頭にあったLLサイズで明らかにPower Stretch JacketやMooseyよりも重い。350gは超えて400g近くあるんじゃないかと。小さくはまとまるけどその分ずっしりと来る。見た目は良いけど本当にこれ何に使うんだろうな。良く伸びる高いジャージだろうか。やっぱりPower Dryの方がいいよなぁ。こっちを買うなら断然Power Stretch JacketかSouth Pass Jacket買った方が快適だと思うが、Power Stretchは袖の緩さがアウターとして使うには向かないと思うので、春秋アウター代わりに羽織ることもあるなら、結局値段を考慮してAftonかSouth Passを買うのが正解だと思う。あえてチャレンジしてみるのもありかもしれないが。
あ、Power StretchとProの違いは表面の耐久性の差だそうで。無印のは毛玉が酷いと結構評判なので、ナイロンを混紡して表面の耐久性を上げているとのこと。でも触感は製品によってだいぶ違うのでよくわからないなぁ。使ってみると違うのかもしれないけど。