鬼ごっこ! ★★★

終了。これまでALcot作品の中では面白い方かな。キャラは可愛いと思う。話はうまく作っていると思った。キャラの配置が思った以上に絶妙で、乙女ルートが最後に配置されているのも納得。桃太郎、金太郎、一寸法師はそれぞれの主人公役をヒロインに割り当てているのに、乙女だけは浦島太郎じゃなくて乙姫を割り当てているのが面白い。主人公が鬼ごっこの表向きのキャラ配置では桃太郎の敵役としての温羅であるのに対し、真ルートの乙姫に対しては浦島太郎として配役されているというのは上手い。ただ、どのルートも問題解決して主人公とヒロインが結ばれた後でさらなる問題が発生するという展開があって長い。もう少しコンパクトにできたかなと思う。多少中だるみする以外は問題なし。
絵は仁村先生の担当キャラは非常に良い。塗りが変わったのもあるけど大統領に比べても良いと思える。乙女はいまいちかな。あおな先生のディフォルメCGも可愛い。立ち絵での演出はあまりないしイベント絵もそれほど多くないけどディフォルメ絵のカットインが立ち絵とイベント絵の隙間を埋める感じで演出上はうまくやってるように感じた。
音楽は良い。ヒロインテーマがそれぞれ桃太郎とかのアレンジなのがいいね。OPの百花繚乱の良さは知られるところだけど、EDも聞き込むほどに良い。声はいつものALcot声優陣なのかな、キャラには合っていると思う。
システムは普通。さして不満もなく快適にプレイできる。スキップも速いし。「はじめからスタート」するときにプロローグを飛ばせる仕様は前は悪くなかったけど、今はルートに入ったことのあるキャラだけしか選べないので、結局セーブデータを活用するしかなくあまり意味がない。共通部を一回見たら分岐後からスタートできるくらいにしてしまっても良いと思うけどな。
少し中だるみするものの、キャラの配置を含めた魅力とルート構成の上手さを感じられるのでそれなりの良作ではあると思う。ファンディスクも買ってるのでそのうちにやらねば。PSP版の出るのが先になるかもしれない。