北八ヶ岳・初山小屋泊

北八ヶ岳天狗岳とにゅうを回る2日間の山行きを計画して連休前半の終わり2日を使って行ってきた。元々はテント泊に向いた場所という立地で黒百合ヒュッテに行きつき、そこを中心に回れる山域で考えていたのだが、時期が遅くなったこともあり、テント泊ではなく山小屋泊として荷物を減らして軽装で楽々ハイキング風というプランに切り替えた。電車とバスの乗り継ぎで企画していたのだが、直前でelekichi君が参加できることになり、ishitetsu君と3人での旅となった。
早朝出発となるのでishitetsu君の家に泊めてもらって始発で出発、調布IC手前で合流して中央道に乗って諏訪ICまで。茅野からメルヘン街道で白駒池駐車場に。この道3年前くらいに蓼科に遊びに行ったときに通った記憶がめっちゃあるな。今回はその先まで坂を上り続けていった。白駒池駐車場は10時前で既にほぼ埋まっていた。準備して登山開始。
登り始めから森が深く苔生していて別世界のような見た目。苔ときのこに歓喜しつつ写真撮ったりとのんびり歩いた。高見石到着が昼ごろとコースタイムは大幅に超過して到着。晴れていて高見石からの見通しは良かった。ここだけ森林限界を超えたような岩とハイマツで別世界、岩場歩きとしてはこの先の前哨戦でもあった。高見石から中山まではそこそこの急斜面をまっすぐ登っていく。尾根に出てからもしばらく歩いて中山の山頂。こちらはハイマツの海の中に浮いたような石の上を歩く感じで一気に開けていて爽快だった。まだ天気も良くて遠くまで見える。ここはそんなに景観が良いと思っていなかったので予想外だった。中山からにゅう分岐を抜けて黒百合平の分岐までは左手に急斜面を見ながら。まだまだきのこ天国で立派なベニテングタケの幼菌を見つけた。分岐からはちょっと歩くと黒百合ヒュッテ、受付をして休憩。置いてあった本の中からキノコ図鑑を見て道中のキノコの写真とみくらべたり喋っているうちに夕食の時間。夕食後は一人テントのelekichi君のところでまったり酒飲み。消灯時間前に戻って就寝。
2日目23日は4時ごろから人の気配で起きてしまった。5時には目覚めて朝食後に出発の準備。結構のんびりしたので出遅れた感じ。天狗の奥庭から東天狗に向かう。こちらは延々と岩の上を歩くことになり、道が分かりにくいところもあった。矢印と○を見ながら進む。天狗の鼻の下を抜けて東天狗に。東天狗からは東側に朝日に輝く雲海が見えて壮観だった。北から西側は蓼科山の奥に薄く雲の上に浮く北アルプス中央アルプスが見えた。頂上はそれがどれやらわからなかったが。南側は富士山見えてもかしくなかったが南八ヶ岳の山々がブロック。ひとしきり眺めてから西天狗に向かった。20分かからないくらいかな。終わりの登りはそこそこ急だったけど、ここまで歩いた道のりでは平均的。西天狗は一転して強風が吹いていて肌寒かった。フリースでは少し寒くて上着に綿入りを引っ張りだした。西天狗から降りると風は弱まったのでフリースに。東天狗に戻り、帰りは中山分岐の方に回ってヒュッテまで戻った。elekichi君がテントを畳むのを待ってからにゅうに向かった。
にゅうまでの道はとにかく人の気配が少なかった。どうやらそこそこ名前は知られているけど単独で登るほどではないからか不人気の山らしい。残念なことに歩いているうちにガスも出てきてしまった。にゅうにたどり着くとすっかり周囲はガスの包まれてほとんど見通しはなかった。時折ガスが流れて白駒池が見えた程度。残念に思いつつも改善の見込みはないので休憩を入れてから白駒池に下っていく。再びのキノコ天国で大型のキノコも見かけたしなかなか幸せだった。立ち止まってばかりで、こちらも数少ない同じルートの登山者に抜かれていく。白駒池周辺の遊歩道まで降りると広葉樹が混じり、植生がだいぶ変わってきた。ほとんど見なかったテングタケ類のきのこが見られるようになった。ドクツルタケ生えすぎ。目を楽しませてもらいつつも無事に白駒池の駐車場まで下りた。出る直前でオコジョも見かけて、存分に楽しめた山行きだった。そこそこの歩行距離ではあったが荷物も軽く足のダメージは少なかったし、山頂からの景色も山中の森の様子も何もかも新鮮だった。企画的には満点を出したい。帰りの道はそこそこ渋滞していたものの、連休最終日だったので十分流れていて都内まで3時間くらいだった。
行動中の下はサポーテックライトタイツにORのフェロッシーパンツ、サポーテックタイツがずり下がりすぎだった。フェロッシーは岩登りなど大股でも全くストレスなしの伸縮性。上はFoxfireのゼロドライウールにBDのCoefficient。最初から最後までこれで問題がないくらいに快適だった。西天狗山頂のみ朝早く低温で風が強かったのでアイソザムジャケットを着て問題なし。天気はずっと良くて雨具の出番なし。足はアイスブレーカーHIKE+にラップランドストライダーで全く問題なし。どこでも安定して歩けたし、グリップの問題もなく泥つまりもなく快適。岩場で側面や踵をがりがり擦っても問題ない耐久性。ただし足首はテーピングで固定済み。荷物はタロン33に収まったし水は両日とも1.5L程度で問題なし。気温下がって汗かかなくなるから水の消費はずいぶん減るな。夜テント前で飲んでるときだけ下半身がすごく寒かった。屋外に長時間いるなら防寒用のパンツも必要だと思ったので、次回以降は持って行くかも。