Philips SHE6000

http://www.p4c.philips.com/cgi-bin/dcbint/cpindex.pl?ctn=SHE6000/98&scy=jp&slg=ja
Philipsのイヤホンの中でもキワモノのバーチャルサラウンドのインイヤーヘッドホンSHE5910/5920(旧SBC-HE59x)シリーズのおそらく後継製品と思われる。オープン型ヘッドホンのようなデザインでカタログにも「Acoustic system: Open」と書かれているのでオープン型で合っているのだろう。
残念ながら日本未発売で米Amazonで20ドルくらいだけど出荷してくれないのでebayで19ドルに送料9ドルのがあったのでそれを注文。2011/06購入なので1年半くらい使ったか。
大まかな変更点はプラグがL型からI型(ストレート)に、ケーブル分岐がu字からY字に、イヤーパッドがS/Lの2種類からXS/S/M/Lの4種類になった。ケーブルの材質も硬めのものから少し柔らかく癖が付きにくいものになったので絡みにくくなったかな。ドライバのサイズは15mmから13.5mmに小さくなったので筐体が小さくなった。どちらにしても見た目は変態だけど。ケーブルについてはストレートプラグになったのは少し残念。耐久性の面で不安がある。細くなったのでジャック周りの形状を選ばないのは利点だろうか。イヤーパッドのサイズが増えたのでフィット感が大幅に向上した。Lサイズが人間の耳に入るサイズになった。昔のゼンハMX400とか入る人がいるのかよってサイズだったけど、SHE5920のLはそういうレベルだったので。自分の場合左耳の穴の方が大きいので左はM、右はSの組み合わせでマッチ。ただしイヤーパッドに柔らかさはないので合わないと痛くなるかも。Complyのような社外の交換用イヤーパッドは一切合わないので交換不可、かつイヤーパッドの補修部品は出ないので失くしたら終了。サイズが合わないのを承知なら4種類分は予備があると見ることも出来るが。SHE5920もだけど引っかかってイヤーパッドが筐体から脱落しやすいので失くさないように注意が必要。Y字分岐になったのは好みの問題。片側が引っ張られるu字よりも良い面はある。
音の傾向としてはSHE5920のサラウンド効果はかなり薄れて普通のイヤホンに近くなった。低音がそれなりに出てるし、ボーカル含めて音は中央に寄った。サラウンド効果ゆえか篭ってたところがなくなって一つ一つの音が細やかに聞こえる。かなりバランス良く真っ当なものになってしまった。ボーカルが聞きやすい。ベースの音も結構ちゃんと聞こえてるようだし、高音も弦から管楽器から一通りの音が出ているのが分かる。SHE5920だとこれがもやっと混ざった感じだったり、埋もれて聞こえなくなったりしていた。効率が落ちたらしく音量は少し小さくなった。頭の中に定位している感じとイヤーパッドが耳の中に入っている感じで(カナル型だと普通のことだけど)少し聞き疲れするかも。
遮音性は皆無で再生していない状態なら外の音はほぼ聞こえる。音漏れもSHE5920以上に抜群で、近づけばはっきりと聞こえてしまうくらいに漏れまくる。表裏を逆にしてハウジングの方を耳に入れても普通に聞けてしまう。やはり外側をふさぐと広がりと低音が消える不思議な感じでオープンらしい。SHE5920同様にケーブルのタッチノイズはあるんだけど音楽聴いていると全く気にならない。タッチ音はあるけどそれが頭に響いてはこないというのかな、これは非常に快適といえる。
キャリングポーチは布製でイヤーパッドを入れるポケットもあり、使い勝手はよくなったと思われる。
見た目に特徴的で音も良くなっているので手に入るのであれば薦めたい。
id:dekorin:20071027#p1も参照