Marmot Isotherm Jacket


アイソザムって等温線って意味なのね。着たままである程度の気温の幅で同じように行動できるって意図なんだろう。楽天さかいやのセールで29160円が12800円と大幅値引き。ポイントも10倍期間が重なって始まった。
US企画なのでいつも通り海外商品買うつもりでMサイズ。レギュラーフィットとなってるから胴が細くて窮屈ということはないだろうし、大体袖は長いので問題ないだろう。そう思ったが想像以上に胴が太めで袖も短かった。動かして足りないってことはないが、だぶつくほどに余ることもない。胴回りはずいぶんゆったりだが袖が細めなので内側にシャツ1枚くらいで行動する想定だろうし、クライミングなんかも考えるとスリムフィットで良かったのでは。袖口のゴムはきつくなく絶妙な締め具合。裾のドローコードは風防ぐためには必須だね。
海外サイトの評価を見ると、思ったほど暖かくないという低評価以外はおおむね高評価。サイズ感もTrue Fitとあったので信用したが、まあ大きくは外してなかったか。スペックから期待される快適さを、特に海外では日本ほど複雑な気候ではないようで、この手のジャケットやソフトシェルで恩恵にあずかりやすいのかも。
保温性はさっぱり不明。過剰な保温性ではなく、薄手のフリースを羽織ったくらいを狙ってるのかな。中綿としては薄い。薄手ウインドシェルとしての200g弱を差し引いて200g強のフリースと考えると妥当なところかなと。表は肩と袖の外側がソフトシェル素材でそれ以外はPertex Quantum、ソフトシェルは補強とあったのでPertexの上に貼っているのかと思ったが、そうではなくてそこはソフトシェル素材1枚。なので肩から袖は伸縮する。Pertexの部分の伸縮性はない。防風性はどちらの部分についても全く問題なし、風が通る感じは一切ない。裏は背中や脇などメッシュの部分があるのだが、その表地にはPertexが使われていて、ソフトシェル+メッシュとなっている部分がないので風が抜ける要素はほとんどない。表を少し抜けてもAlphaの部分で空気の流れはいったん阻害され、さらに裏地があるので風は抜けないのだろう。空気が遮断されているわけではなく通気性そのものはそれぞれの素材相応にあると思われる。実際それが売りなのだろう。ただ外気がある程度低くて中と外の温度差を感じられる程度の時期までは判断しかねる。
その他、ポケットはどれもベンチ兼用とはなっていない。ウェアとしての通気性を信じてのことなのか。一応ハンドポケットの内側はメッシュになっているものの、裏地がメッシュ部分ではないので直接空気が抜ける構造ではない。襟は高く、フードレスでも十分首筋からの風を防いでくれそう。襟の裏側はマイクロフリースなどではないので、そこはマイクロフリースを使ってほしかったところ。ナノパフの方が収納性良いしナノパフでいいんじゃねって気持ちは買ってしまった今でも変わらないけどナノパフ高いし。あとナノパフよりはナノエアの位置なのかも。ナノエアは通気性高すぎとか毛玉できやすいとかいうので、そこを改善したようなものと思えばいいか。とりあえず寒くなったらちゃんと使ってみよう。
追記。富士山行ったときに使ってみた。ベースをゼロドライウールにしてその上にアイソザムジャケット、アウターをNeoshellのレインブロウにした。強風でも山頂付近の気温でも寒さを感じることはなかった。そして動いて暑さを感じても酷い蒸れは感じなかった。これはベースレイヤーの濡れ感が一番大きい気もする。そしてミドラーに使うのであればフリースとほぼ変わらない機能性だなと思った。これがPowerDryあたりでもそう大差ない保温性たったと思う。下りは7合目からアウター脱いでベースにアイソザムの2枚にして行動した。流石に立ち止まると少し寒かった。風はかなりの部分防いでくれるようだけど、通気性はあるので風があればその分だけ暖気は抜ける。この辺りはフリースとの差だろうが、やっぱりフリースの上にウインドジャケットでもそう変わらないかな。ウインドジャケットの方がわずかに防風性高いだろうし、間に空気の層ができるから保温性も少し高そうな気がする。大きな不満はないので、秋の低山とかでは使えそうだな。でもやっぱりナノパフあるならナノパフ使えばいいよね。
追記2。9月朝の西天狗の山頂気温10度弱の強風下で、さすがにフリースでは寒くて着ることにした。今回もベースはゼロドライ。滞在は15分程度だったので寒くなることもなく、風はほぼ防いでくれたし快適だった。しばらく歩いても暑くなかったのでそのまま着ていたが、さすがに中山の途中あたりで暑くなり脱いだ。しかしそのまま着ていても汗だくになることもなかっただろうし、前を開けるなりすればそれなりに快適だったと思う。「暑くても寒くても蒸れても快適」とは言わないまでも、それなりに我慢できるというか、不快で耐え難いというところまでの幅がかなり広いのではないかと思う。暑くなったり寒くなったり風が吹いたりとコロコロ変化するようなところでは着たままで行動できる場面が広いと思た。
追記3。気温も下がってきて、普段使い含めて着てみた感じだと、やはり気温下がった時に動かない状態では普通の綿入りジャケットに比べると暖気の抜けが速いというか大きいというか、少し寒く感じられる。ナノパフの方が暖かい。もっと気温下がってきたら比較しやすくなるな。ナノパフのバランスの良さは際立つような。U.L.サーマラップは裾と袖口が緩くてそこから冷気の侵入が大きいのがやはり気に入らないので出番は今後なさそう。軽いのはいいんだけどね、ナノパフに軽量版が出てしまったので価格以外では勝ち目がないんじゃないか。